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「え?…俺と?」
こくこくとショウはうなずく。
それにアキは物凄く驚いた。確かにショウはクラスでもムードメーカーだけど、まさか芸人になりたいなんて思ってもいなかった。しかも自分となんて…
「だめ…かな?」
アキよりちょっと小さいショウが見上げてくる。母性本能をくすぐるその仕草がアキにとっては、ほっとけなかった。
「そんなこと急に言われても困るよな。ごめん、今のは「いいよ」
ショウが話す途中で返事をした。
「え?」
今度はショウが驚いた。成績優秀で学校や親の期待を精一杯受け止めているアキがこんなにはっきりと返事をくれるなんてあり得ないと思っていたから。
「俺を選んでくれたんだろ?」
「え…でも大学は?親とか許してくれないんじゃないか?」
「まあな。でもショウと同じ夢を持つのも、俺にとっては最高の選択だよ!今日から説得するから大丈夫だよ」
「な…何が大丈夫なんだよ」
ショウはアキに涙を見せないようにして、アキはショウに微笑みながら、2人で残りの道を帰っていった。
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