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直樹はゆっくりと立ち上がり須藤を見つめた。
「なんで……なんで殺した」
直樹はゆっくりと須藤に歩み寄る。
須藤は困惑した表情を見せ口を開く。
「なな……何だよ?お前等何なんだよ……」
須藤が後ろに立つスーツ姿の男、そして橋本や藤井を見回し、最後に近付いてくる直樹に叫ぶ。
「く、来るな!何なんだよ!俺は悪くねえぞ!」
須藤の目の前まで近付いた直樹。
直樹は疲れたように口を開く。
「なんで殺したんだよ……?そこまでやる必要ないだろ」
……
直樹に恐れを抱き、震えていた須藤の顔に笑みがこぼれだす。
「は…ハハハ!何言ってんだよ?かの有名な、天下の極悪ヤンキー若林直樹の言う事とは思えないな!あんなカス、死んで当然でしょう?あんただって、たまたま死んでないだけで何人も半殺しにしてきたでしょう!違うのか?」
……
直樹は少し過去を振り返るが、すぐに須藤にするどい視線を送った。
「それとこれとは話しが別だ。俺が潰したのはどうしようもないクズだった」
「ど……どうしようもないクズ!ハハ!だったら同じじゃないか!俺もどうしようもないクズを潰したんだ!別に悪くないだろう!それなのに何なんだ!?君は削除の仕方を間違えただの……意味がわかんねえ!!」
須藤は振返りスーツ姿の男を睨む。
それを見た直樹も振返り橋本を見つめる。
見るんだ……
直樹君
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