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クロンヌがそう言うと、シャンテの表情がぱっと明るくなった。
「勿論ですよ!だって、私は世界で誰よりもクロンヌさんを尊敬しているんですから」
花が弾けるように微笑んだ少女は、恥ずかしそうに両手で口元を隠す。
それをクロンヌはとても穏やかな気持ちで見ていた。
「私達はいつ死ぬか分からない立場です。だから、毎日がとても大切なんです」
シャンテは少し瞳を伏せた。
手下という立場上、命を道具のように扱われても仕方がない。
それは承知の上だ。
それでも彼等…彼女が怪盗である理由。
「私…好きな人が居るんです…」
シャンテは恥ずかしそうに言った。
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