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「また明日、三科君」
ホームルームも終わり、他県からこの学校に入学した俺はまだ友達もできないが、自分の周りにいる生徒とは事務的なものながらも、あいさつを交わす。
「また明日…」
創立30年という古いような新しいような、そんな中途半端な校舎をさり、いざ築10年の比較的……いや、比較にならないほど新しい自宅の学生寮に帰ろうとした時だった、
「ねぇ、君」
声のした方を向くと、小柄な、可愛らしい女子生徒がいた。
「ミシナ……、ミシナカズキ君だよね?」
女子生徒は俺の名前を呼んだ。
何故俺の名前を知っている。
「そうですけど」
「あ、私は田辺千佳、3年生だよ。
いやー君のクラスに行ったら今帰ったて聞いたから、追いかけてきて」
何だコイツ。
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