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……
?「理事長。明日寮に編入してくる4名の転入手続きが済みました。」
水色の長い髪を三つ編みにし、スレンダーな女性は理事長と呼ばれる男に書類を差し出す。
理事長「ありがとうごさいます。」
黒革の椅子に座る男はにこやかに微笑みながら書類を受け取り目を通す。
と、ある書類に目が止まった。
理事長「…。この娘…。」
?「どうかされましたか?」
理事長「いやっ…。貴女はどう思います?」
理事長は真剣な表情で女を見て、その書類を渡す。
?「この娘…ですか?多分、私の勘からして弱いですね。」
理事長「弱い…ですか…。まぁ、間違ってはなさそうですね…。」
?「意味有り気な言い方をしますねぇ…。」
ムスッ…、と眉を少し上げながら女は言うが…
男はクスクスと小さく笑いながら書類にサインをする。
理事長「さて、その4人には明日会えるんですよね?」
?「代表である理事長が会わなくてどうするんですか。」
理事長「痛いところを突きますね…。なら、楽しみにしてますか。」
椅子を半回転させ窓を見て、女は一礼して部屋を去った。
理事長「…本当に…楽しみですよ。」
4枚の書類を再び手に取り、楽しそうに見ながら真っ暗な夜空に囁く。
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