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舞「…菜乃…華ぁ…?」
菜乃華「っ?!すまない…。行くか…。」
クシャッと前髪を掻き上げながら横を通り抜けていく菜乃華。
――…何が悲しかったの…?
菜乃華「…藍河。」
名前を呼びながら振り返り、綺麗な白い手を伸ばし…
菜乃華「早く行こう…。此処は危険で血生臭い。」
舞「あ…うん…。」
その手は優しく私の頭を撫でてくれた。
舞「…?菜乃華…、って昔…」
――――何処かで私と合った事ある…?
不意に問い掛けてしまった。
菜乃華「…ない。」
無表情で眉を顰めながら首を振った。
舞「そっ…かぁ。」
訊くつもりなんて無かった。けど…、
撫でる手が
すごく懐かしく感じたのだ…。
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