エメラルド

3/10
前へ
/334ページ
次へ
マリア「うわぁ!!」 私の目の前に広がってきたのは右も左もキノコ、キノコ、キノコ……… しかも私の身長をゆうに越えるものばかりだった。 まさに"キノコの森"と呼べる場所だった。 マリア「なんて素敵な場所なんでしょう!!」 その不可思議で幻想的な風景は私の好奇心を燻り、冒険心を駆り立てた。 大きなキノコに小さなキノコ、細いキノコに太いキノコ……… あら、こんなところに変な形のキノコもあるわ。 あっちのキノコは光ってる。 ぁあ!!面白い!!! 私の心はまるでおかしくなってしまったように高揚していた。 だって、こんなに楽しい気持ちなんだもの!! ……でも、本来の目的は物知りハリネズミを見つけることよ。 目的を忘れてはいけないわ。 私は深呼吸をして、気持ちをシャンとした。 確か………赤色をベースにした黄色の水玉模様のキノコだったかしら……。 辺りを見回す。 周りのキノコはみんな柄というものは無く、単色のものばかりだった。 これなら見つけやすいわ。 私は見落とさないように慎重に、ゆっくりと森の奥へと歩いた。
/334ページ

最初のコメントを投稿しよう!

62人が本棚に入れています
本棚に追加