エメラルド

5/10
前へ
/334ページ
次へ
???「やあ、アリス」 やはりあの人影は物知りハリネズミらしく、姿はテイルスや音速針鼠を思わせるようだった。 でも毛色は灰色がかったような白っぽい色で、トゲらしきものはおでこのあたりから五本広がるようにあるのと、頭の後ろの方に二本あった。 胸のところにはフサフサの白い毛が生えている。 マリア「ごきげんよう。あなたは物知りハリネズミさん?」 私はぺこりと会釈をすると、一応確認のため、聞いた。 シルバー「そうだ、アリス。オレは物知りハリネズミ。 シルバーというものだ。君をずっと待っていた」 マリア「待っていた?何故、私がここにくると分かっていたの?」 私はその不可解な言動に思わず首をかしげた。 シルバーはニコッと笑うと、キノコから飛び下りて、私の目の前にふわりと着地した。 イエローカラーのきれいな瞳がよく見えた。 シルバー「オレは物知りハリネズミだからな。アリスのことはよく知っているよ」 マリア「あら、おかしな話ね。いくら物知りでも初対面の人のことは分からないと思うわ」 シルバー「初めて会った人のことは知らない。だけど、アリスのことは分かるよ」 マリア「………………」 この世界はホントにおかしな人達ばっかりね!! もう気にしないことにするわ!!
/334ページ

最初のコメントを投稿しよう!

62人が本棚に入れています
本棚に追加