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シルバー「まず、音速針鼠に会うためには猫の力を借りないと捕まえることはまず不可能だ。
だが、猫に会うためには、ある宝石が必要なんだ」
マリア「宝石…?」
シルバー「とても小さい宝石なんだ。………これだ」
シルバーは手から宝石を出した。
そう、手から。だ。
さっきまで何も持っていなかった掌にまるで手品…いや、魔法のように現れたのだ。
私はそれをもらいながら思った。
まぁ!!なんて不思議な能力なんでしょう!!!
私はすごくおどろいたが、どうやって出したかなんて聞いたら、よく分からない理屈を話されそうだったから聞かないことにした。
シルバー「この石は"カオスエメラルド"というものだ」
………あれ…?
私はその宝石をじっくりと見た。
そしてどこか見覚えのあるその宝石に、さっきの記憶を辿った。
そして、ポケットへと手を入れ、ようやく思い出した。
それをポケットから出す。
マリア「もしかして…これかしら?」
ポケットから出てきた赤色の宝石は、シルバーが見せている透明のものとは色こそ違えど同じものだった。
シルバーはそれを見て、驚いたように言った。
シルバー「ああ。これだ。
しかし、アリスはもう持っていたんだな」
マリア「さっき音速針鼠さんが落としていったの」
その言葉を聞いた瞬間、シルバーはどこか訝しげな顔をした。
シルバー「音速針鼠が……?
おかしいな……彼は持っていないはずだが……」
マリア「え?」
シルバー「……いやなんでもない……」
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