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私、“あめ”こと
岩崎愛芽の朝は、
駅前のコンビニから始まった。
シワ一つない制服を程よく着崩したうえに、
チェックのリュックをしょってみせた。
リュックに付いてる飴のカンバッチは最近見つけた近所の雑貨屋で手に入れたものだ。
ヘッドホンを首からさげ、とりあえず黒ぶち眼鏡。
スニーカーはお気に入りのイナズマ柄。
完璧な女子校生、に見えるハズ。
『――――いらっしゃいませ』
手動ドアをくぐり抜け、少しして聞こえた声。
私は、適当にレモンティーを手に取った。
「―――ん?」
目をやるその先に、パンコーナーがあった。
“ツナマヨサンドメロンパン”
待て。
なんだ、コレ?
何故ツナマヨ?
そして―――――
「売れてる…」
一つしか残っていないそれ。
店長おすすめ、とか書かれているそれ。
き、
気になるじゃないか!
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