7月 補習

17/25
前へ
/168ページ
次へ
「♪~♪~♪~」 あたしは‘川口の恋人’という夢に気付き、鼻歌を歌いながら補習に向かっていた。 すると、人気の少ない体育館裏から、何やら声が聞こえる。 不思議に思ってのぞいてみると、そこには深刻な顔をした隆と凛音の姿があった。 「隆君!好きだ!付き合ってくれッ!!」 「凛音ちゃん……」 どうやら凛音が、2度目の告白をしている。 私はバレないように、物音たてないように聞いていた。 「…ごめん。付き合えない」 あ…フッた…… 「そう…だよね…2回も悪かった!もう諦めるから…じゃあ」 凛音はそう言って去っていった。 …涙を、流しながら。 すると隆はこっちに歩いて来た。 見つかる!と思って急いで隠れようとしたら、パキッとかえって木の枝を踏んでしまい、音をたててしまった。
/168ページ

最初のコメントを投稿しよう!

155人が本棚に入れています
本棚に追加