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「くそっ!どこだよ…」
人の波をかきわけ、幸子を捜しているが…全然見つからない。
「どうしよ…あたし携帯置いてきちゃったんだよな…」
連絡が取れない。
捜すしか方法はないんだ。
「イタッ!」
下駄のひもが切れてしまった。
はぁ…もうどうしよう…
「清美…??」
「えっ……」
後ろから、天使の声。
大好きな…声。
「ひとりでどうしたんだ?」
その声の主は…
「川口…!!」
だった。
「ぁれ?清美ひとり?」
「幸子わ?」
川口の後ろから優香と奈美恵が顔出した。
「まぁちょっとな…」
なんだ…川口は優香と奈美恵と一緒だったのか…
なんか…ショック。
「お?清美と優香、浴衣お揃いなのか!仲良いんだな♪」
「「なっ!!」」
忘れてた。
優香と浴衣かぶってたんだ。
「たっ…たまたまだ!」
「そぅそぅ!好きで一緒になったワケぢゃなぃし!」
お互いに全力で否定。
「で、清美は幸子とはぐれちまったのか?」
切り替えはぇーな(^-^;
「…大丈夫。心配すんなよ」
強がっちまった。
川口に迷惑かけたくなくて。
「そっかー??」
「清美も大丈夫だって言ってるし、行こうょ!花火もぅすぐで始まるょ?」
優香は川口の手を引いて言った。
「おう………」
優香にグイグイ手を引かれ、川口はあたしの前からいなくなった。
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