8月 花火大会

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「はぁ………」 もう…なんなんだ今日は。 幸子と離れるわ、 ひもは切れるわ、 川口は優香と一緒だし。 全然楽しくねぇ。 …正直……泣きそう。 つか泣きてぇ。 足痛てぇ……… 「…よみ!!」 え………??? かすかに…声が? 「……よみっ!!」 気のせい? 「清美っ!!!」 はっ!!! 気のせいじゃねぇ。 あたしは誰かに呼ばれ振り返った。 「いた…!清美…!!」 川口だった。 「なんで?なんでいるんだよ」 あたしは川口に安心したのか、ポロポロ涙をこぼしていた。 「やっぱり清美のことが心配になってな、追いかけてきたんだ。案の定、大丈夫じゃないみたいだな」 川口は泣いているあたしの頭をポンポンなで、抱き寄せて胸で泣かせてくれた。 人前で泣くのは久しぶりだ。 「とりあえず、人混みのないところにいこう」 川口はそう言って、あたしの手を引いて歩きだした。
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