8月 花火大会

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「あ~切れちゃってるな。でも大丈夫だ。先生にまかせろ」 あたし達は人気のない神社の前にいき、川口は下駄のひもを直してくれた。 でも足の指が赤くなっていた。 「ここ痛むか?」 川口が赤くなっているところを指で押す。 「痛った!!」 「うん。絆創膏でも貼れば大丈夫だな!」 なんだその程度なのか。 痛がって恥ずかし/// 「じゃあ俺、近くのコンビニかなんかで絆創膏買ってくるよ。清美はここで待ってろよ」 え……?? ちょっ、ちょちょちょ! 「待てよ川口!!」 行っちゃやだよ… 「ひとりにするなよ」 「え………」 あたしは川口を引き止めた。 川口は戸惑っているようだ。 ………し……ん……… あたし達は静かで動かない。 まるで時が止まったかのよう。 …ただ、 『ただ今より、花火の打ち上げを開始致します!』 こんなアナウンスだけが聞こえていた。
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