(★)愛しているのは貴方だけ

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  「悪いけど、今日はサンが先約でね。 君とはまた今度、お茶でも楽しみたいよ」 ユーリがわざとらしく 申し訳ない顔を作ると、 彼女はオレに向けて殺気を飛ばした。 「そう……残念だわ。 せっかく同業者同士仕事抜きで 話せると思ったのに……」 心底残念そうに、 だが『君とお茶をする』という言葉に 嬉しくてたまらないという様子で また今度ね、と言った。 「あぁそうだ。 ユーリ、少しの間サンを 貸してもらえないかしら? 用事を思い出したわ」 すぐに終わるから、ね?と 目の前で手を合わせて ウィンクをしてみせた。 「構わないよ。 サン、行ってこい」 まるでペットか物のような扱いに 不満を感じながらも、 ジェニファの『お前、表出ろ』オーラに 負けてしぶしぶ付いていった。 思えば、それが間違いだった。  
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