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「じゃ、僕を叩きのめしたい人は出ておいでよ。」
あえて睨んでくる人を挑発するような目で見ながら、僕はそう言い放つ。
すると一人が、がばっと勢いよく立ち上がった。
互いに礼をして始めたんだけど、結果は…瞬殺。
……つまらないなぁ。
「次、誰?
早くしてくれないかな」
怖じけづいて中々立ち上がろうとしない新入りに苛立ちを含んだ声と笑顔でそう言う。
少しするとやっと一人が立ち上がって僕と戦い、その後一人、また一人と次々と倒していく。
僕の強さに圧倒されてからか再び誰も立ち上がらなくなってしまった。
早く、と口を開いたところで静かにすっと一人が立ち上がる。
右で束ねた長い髪。
そして本来左にあるはずの竹刀が、この子は右。
何だかわからないけど、無性にわくわくする…
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