プロローグ

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しかし、名前を聞いた途端にクラスのざわめきが一層大きくなった。 なんだ? どしたんだ? 周りの声に耳を傾けていると、 『天王寺ってあの天王寺か?』 『そりゃそうだろ? 天王寺なんて名字そうそうないぜ?』 『だから永井の奴、ビミョウに喜べって言ったのか!?』 『いやしかし、あの障害さえ乗り越えれば、文句なしの美少女だぜ?』 『確かに………。』 「こらっ!誰だ? 俺様を呼び捨てにしやがるのは!?」 クラスのざわめきに混じって、担任の声が聞こえたような気もするが、あまり気にしないことにしよう。 しかし『天王寺』って名前がどうかしたのか? 俺にはよく分からん。 仕方ない。 ここは縁にでも聞くか。
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