第一章“桜高校”

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ヂリリリリ!!!! けたたましい音で目覚まし時計が鳴り響いている。 「んー……」 ベッドの中から手を伸ばし、目覚まし時計のスイッチを切る。 「……むにゃ…」 布団の中でごそごそしながら布団から出てきた。 「もー朝かあ…」 藤堂遥はそう言いながらベッドから出てきた。 そして、部屋から出ていき、一人、洗面所に向かう。 「うー…眠い…」 水道の蛇口を捻り水を出して、顔を洗い歯磨きを済ませた。 藤堂遥はスタイル抜群、美形でモテモテだが、本人は男子に余り興味が無い。 長くサラサラした黒髪をクシで解かし、制服に着替えて、食パンを食べながら、家を出ていく。 「…んーいいあさだなあ…」 大きく伸びをしながら言った。 「さ、行こっか」 自転車に股がりシャー!と走らせた。 そして、通学路には自転車に乗った沢山の桜高校の生徒がいた。 「あ、おはよ!!」 女子の一人が軽やかな挨拶をしたので 「おはよー!!」 と力強く返答。 「遥ー」 遠くから長く艶のある黒髪を靡かせながら近づく女子。 「あ、美耶子…」 美耶子は遥の幼稚園からの親友だ。 「おはよー!!」 「おはよー!!」 二人同時に言った。 「…あれ?零華は?」 「先に行ったよ…」 美耶子は溜め息しながら返答。 「そっかあ…あ、宿泊訓練…」 今日は待ちに待った宿泊訓練だ。 「そう!!宿泊訓練!楽しみだよね!?」 …そして二人は楽しく話しながら登校した、これから起きる悲劇を知るよしもない…
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