第一章 奇妙な体験

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(懐かしく感じた、とか違和感…そう冥王と呼ばれて違和感がなかったとか言ってもいいのだろうか?) 言いかけて途中で考え込んで走るのをやめた俺を、流は俺の答えが出るまで一緒に止まって待ってくれた。 そんな親友の態度を嬉しく思いながら、正直に自分の思った事を口に出す事にした。 「流には正直に話すけど、…俺は、現実離れしているとは思わなかったんだ。 ギリシア風の神々の名前…俺には違和感がなかったし、ケルが人化したときもなぜか『やっぱり』って思った。 そして、何か思い出しかけたんだ…。」 そう、ゼウスと呼ばれた人物を見た瞬間に何かが頭を過ぎった。 それは、毎日見る夢の完成された光景だが、嵐にはまだわからなかった。
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