第一章 奇妙な体験

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「…そうか、本当はまだお前に見せるべきじゃないかもしれないんだが…。 俺のこれを見てどう思う?」 流は手のひらを上にして気を集中させ始めた。 すると、手のひらの上に、空気中の水蒸気が集まっていき、野球ボール大の水の塊ができたのだ。 「!?」 嵐はそれををみて、言葉もなく固まっていた。 「ははは…。驚いただろう? お前に見せるのは初めてだな。 まあ、これはヒントだな。」 「ヒント…?」 「ああ。 お前の悩んでる顔は見たくないからな…。」 すると少し困った顔の流は嵐の肩を両手で掴み、 「…お前の前世を思い出せ。 その中に答えはある。」 「俺の…前世? お前も関係しているのか?」 それは秘密だ。と流はウィンクしながらいい、時計を見ると 「おっ!この話はここまで。遅刻するぞ。」 と慌てて走っていく。 「…ああ。」 嵐は納得できないようだったが、遅刻するのは不味いと思い、流のあとを追うように学校に向かった。
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