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学校から無事に家に帰りついた嵐達は、煉が見たいといっていた刀―――相良家に代々伝わる『正宗』を尭斗に見せてもらおうと、道場に向かった。
道場に行くと、静寂が支配する空間の中で尭斗は座禅を組んで瞑想をしていたが、嵐は遠慮なく声をかけた。
「父さん、煉が『正宗』を見たいって言うから連れてきた。」
すると、尭斗は目を開けて嵐の姿を確認すると、立ち上がって嵐達のいるほうにやって来た。
「お!嵐おかえり。
流も煉もよく来たな。
ついでだから、稽古していくか?」
流は小学生から、煉は中学生から嵐の家の道場で稽古を始めたので、二人にとっては尭斗は剣の師匠であり、尭斗にとっては自分の子供のようなものなのだ。
流と煉はお互いの顔を見て苦笑いをした。
「いや、今日はやめとく。
尭斗さん、稽古になると人が変わるし、明日筋肉痛で学校に行けなくなりそうだから。」
「そうだよ。
尭斗さん容赦ないもんなぁ。」
煉と流が口々に言う。
尭斗は少し拗ねた感じで肩を落とす。
嵐はいうと、そんな三人のやり取りを楽しそうに見ていたが、尭斗が嵐に話を振ってきた。
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