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――非常に気まずい。
話題がない。
……と、いうこともなく、心配していた事態は起きなかった。
長谷川直人と名乗ったその人はやっぱり大人で、彼が話をするうちに最初はぎこちなかった車の中の雰囲気を一気に明るくしてくれた。
「これから行く遊園地、どんなアトラクションがあるんでしょうねぇ」
すっかり砕けた空気で、長谷川さんはそう呟く。
車にはカーナビがついていたから、調べた意味はなかったかと密かに肩を落としていたわけだけど。
――よし、来た!!
俺は張り切って口を開こうとした。
「一番人気のアトラクションは“ホラーマウンテン”なんですって」
……蜜葉……。
俺が、調べた、のに。
隣で「へー」としか言ってなかった蜜葉が……いや、いいけど、さ……。
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