プロローグ

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「垣内さん、これで本当に良かったんですかね」 忍が勇士に尋ねる。 「良かったも何も平和的かつ友好的に解決できたじゃん。そう思うだろ」 『…………』 誰一人として勇者A(ゴミ)の質問に答えようとしない。それどころか、戦場が無言で胸ぐらを掴んで持ち上げた。その様は、まさにゴミを持ち上げるように軽々しかった。 「ちょっと戦場。この高さは流石に危ないよ。だから、降ろしてくれると嬉しいんだけど……」 「あぁ、分かった。希望通り堕ろしてあげるよ。地獄の底まで」 「ありがとう。あれ、何で叩きつけるような構えをしてるのかな。そういえば、字が違うような気が。最後何て言ったぁぁぁぁ」 ドゴン 鈍い音がした。 「何でまだ地上にいるんだよ。いい加減に自分の存在が環境にどれだけ悪影響を与えているのか自覚しないのかな。 そうじゃないと、いくら水素並に軽い頭でも、学習能力が不足し過ぎじゃないのかなって不安になるんだけど」 音源であり地面にめり込んでいる勇者A(ゴミ)に対して巫は容赦のない追撃を加える。
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