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「……ん?」
そうして俺は何気なくプレートに手を伸ばしたが、その下に置かれていた分厚い一冊の本が目に入り、その手が止まる。
「これは……」
プレートを寄せると、樫で綴じられた厳重な造りが現れ、本の厚さも相まって相当な威圧感を放ってくる。
題名は……
『天気快晴調教日記
著 雨流水南
(うりゅう みなみ)』
…どういうネーミングセンス?
いや問題はそこなのか?
俺の人間性が疑われかねない文字だぞ?
……ハァ。
さっきまでの気持ちを一気に現実に引き戻すこの力だけは、素直に驚ける。
だがまぁ恐々ではあるが、見つけてしまった手前開けるしかないだろう。
そう思った俺は、一種の覚悟を決めて(例えるなら、小学生の男子が母親と一緒に女性下着コーナーに来たはいいが母親とはぐれてしまったほどの超ドキドキレベルで)、重量のある樫の表紙をめくった。
………………
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