-第一章 突然の転機-

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そいつは、突然出て来た。 あくび交じりの声で、黄金の前に現れた 「ふあぁーあぁ~ 君が、オイラを起こしてくれたんだね。 オイラは、このゲームの妖精、タンブリン、ヨロシクね。 君の名前は、何て言うの?」 「俺は、黄金 為雄と言うんだ」 ここは簡単な自己紹介で済ませる事にした 「へぇ~ 変わった名前だね。 何か、如何にも貯金を貯めそうな感じだもん」 黄金は首を横に振った 「残念ながら、それは下手」 タンブリンは、黄金に久々に外の空気を吸えた事に感謝をした 「ありがとう。 オイラ、外の世界の空気を吸ったの何十年か振りなんだ」 それを聞いた黄金は、驚きを隠せなかった 「何十年も、君は、そこに眠ってたのかい?」 「そうだよっ! なかなか、次のプレイヤーが現れなくてね」 「プレイヤー・・・?」 黄金は、この言葉に疑問符を持ちながらも、タンブリンの話だけは熱心に聞いた 「この人生ゲームは、開発者の挨拶文を読んでくれた通り、ただの人生ゲームじゃないよ。 やってみれば、きっとその意味が解ってくると思うよ」 「何か、聞いてく内に、ドキドキ・ワクワク感がして来た。 早速やりたくなって来た」 すると、タンブリンは、黄金の右手をピシャリと叩いた 「何するんだよ!」 「そう慌てなさんな。 まずは、オイラのアンケートに答えてから始めても、遅くないよ。 とにかく、時間をかけて、このゲームを楽しもうよ」 タンブリンに促され、黄金は、タンブリンが用意した、アンケート用紙に思う解答を、スラスラと記入して行った
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