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親父が死んでからちょうど今日で一年たった。
キリシタンだから一周忌とかないんだけど、親父はキリスト教の神父だったけど幽霊の存在も認めていた。
同じ体質の俺もキリスト教に入るかどうか未だ迷っている。
ほかの神父や教会の人たちからは異端というか悪魔憑き扱いされていた親父だったが、不可解な存在に悩む人たちを無償で助け続けた人生だった。
我が家と親父を襲ったさまざまな悲劇をここに書いてもいいだろか?
誰にも言うなと言われたが親父の生き様を自慢させていただいてもいいだろうか?
はじめに
キリスト教にもたくさんの種類があるのでよそのことはよくは知らないが、キリスト教の考え方は基本的に死んだ人間がこの世に化けてでることはないとされている。
つまり幽霊というものはいない、という考え方だ。
幽霊が見えたならそれは悪魔が幻覚を見せていると考える。
親父は小さな頃から幽霊というものがよく見えたらしい。
気が狂いそうになる中で救いを求めたのがキリスト教だったと聞いている。
だがそれでも幽霊は見え続けいつしかそれ(霊)を救えるようになったのだという。
それは神様のお力添えがあったからで自分は幸せなのだと常に言っていた。
教会には2週間に一度はこの手の悩みを持った人が現れていた。
親父は一人一人の話を親身に聞いて悩みが解決するように頑張っていた。
でもやっぱり狂ってしまって1年前に首を吊って死んだ。
神でも救えないほどいろんな出来事があった。
自慢話に聞こえるかも知れないが自慢の父の話を書かせて欲しい。
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