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もしも
見渡した独りきりの部屋
差し込んだ光も今は邪魔で
膝を抱え震えている
気付かれぬように
…気付いてもらえるように
打ちひしがれる寒い夜
流れる前に涙は凍った
おそらく今 震えている
それは多分
寒いからじゃない
霞んだ真冬の空が
何だか綺麗で…泣いた
声にならない嘆き 叫び
聴いて欲しい…聴かれたくはない
気付けば周りに誰もいなくて
声さえ出せなくなっていた
見渡した真っ暗な部屋
包まれた闇さえ今は邪魔で
肩を震わせ嘆いている
悟られぬよう
小さく…小さく
無性に人が恋しい
無性に今 君にあいたい
あの日僕から離した右手
独りになって見つめ直した
あの時 手を握ったままなら
今も君はここにいるの?
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