弟たちの行方

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「久し振りね。 私の息子がお世話になってるわ。」 声のした方向を見ると少女が立っていました。 少女の手には自身の身長の倍以上の長さの杖が握られており、少女本人よりまず杖に目が行ってしまいそうになります。 「相変わらずの姿ですね。 お久しぶりです、リディア。」 私はその少女、リディアに笑みを浮かべながら挨拶する。 「いきなり戻ってきて嫌み? それよりも何しにここに来たのよ。 まさか若い神の実力を見に来たわけじゃないでしょ?」 リディアは私の前にいるロールイスを見ながらそう聞いてきます。 そうですか、彼はリディアの息子ですか。 よく見れば似てなくもないですね。 「私はただ「彼」に会いに来ただけです。 少し聞き出さなくてはならない用事ができましてね。」 私はそう言ってリディアに視線を戻しました。唖然としていますね。 「ははっ、人間の身で神を負かしておいて用事がそれなの? まったく相変わらず面白いのね、貴方。」 リディアは表情を戻すとそう言いました。 「いいわ、ついて来なさい。」
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