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「どの口がそれを言うんだ。
あれだけ膨大な量の仕事を押しつけられれば純粋な心なんぞ廃れるわ。
まぁ、お前に口では勝てんことなど知っている。
何しに来た?
早く本題を言うか、手伝っていけ。」
ゼウスは私を睨み付けながらそう聞いてきます。
「確かに今でも口で負けるつもりはありませんよ。
本題ですが、私はある人を探しています。
私はライブラリーで彼のブックを見せて欲しいと思いここまで来たんです。」
ブックとはその人物の人生が記されているその人物の分身のようなモノです。
ライブラリーはブックの保管施設ですね。
ブックなら一君の居場所が載っています。
だからわざわざ天界まで来たんです。
見せていただけないと困りますね。
「お前が人捜し?
確かに人間の体で全盛期の力は振るうことができないかも知れんが、人捜し位ならすぐに見つかるだろ?」
「ただの人捜しならそうですがね。
どうも異世界に飛ばされたようで探すのに苦労するわけですよ。」
私はそう笑みを浮かべながら答えます。
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