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「あの!」
ライブラリーに向かう途中、ロールイスが私を呼び止めます。
「なんですか、ロールイス?」
大方レイバルと私の関係のことでしょう。
ですが形式的にそう聞いておきます。
「あ、貴方様がレイバル様の転生体という話は、ま、まことに御座いますか?」
やはりそうでしたね。
それにしても態度がかわり過ぎですね。
前の高圧的な態度よりはマシですが。
「本当ですよ。
何故かレイバルとしての記憶と力を持っていますがね。
お陰で大変な思いもしました。」
「大変な思い?」
「えぇ、人間の体に神…
それも絶対神であったレイバルの力は巨大過ぎるモノ。
器を整えるのに苦労しましたよ。
おや、話しているうちに見えてきました。」
そう言って前方に見える巨大な扉に視線を向ける。
「もう一つお聞きしても宜しいですか?」
「なんです?」
「何故レイバル様はご自分を…」
「殺したのか、ですか?」
やれやれ、よりにもよってその事ですか…
「はい、何故絶対なる神であった貴方が命を絶つ事になったかが知りたくて私は聖地の守護隊に入隊したのです。
どうかお教え下さい。」
そう言ってロールイスが私に頭を下げてきます。
はぁ、我ながら理由が恥ずかしいので言いたく無いんですけど。
仕方ないですね…
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