弟たちの行方

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ライブラリーの中は真っ白な空間に無数の本の形をしたブックが漂って浮いている、言わば異次元空間のようなモノです。 その中で唯一のブック意外の存在、 入り口付近にある杖のようなモノ。 私はそれに手を置きます。 「コード000 パスワード****** レイバル 対象 第89管理世界 惑星地球 日本国 A県M市 埜魅野 一 検索開始」 コードとは番号のようなモノ 000はレイバルのみが許された番号です。 パスワードは……まぁ、本人確認ですね。 第89管理世界は私が人間として生まれ育った世界の事です。 ブックを検索するには検索するのが一番早いです。 まぁ、パソコンで例えるなら… ログインとキーワード検索ですね。 さて、ブックが一冊、私の目の前に。 正確には杖らしきモノの上に転送されてきました。 「これが一君のブックですね。 どれ、彼の居場所を教えて貰いますよ。」 私はそう呟き、ブックに軽く手を触れました。 それと同時に一君がどこの世界に居るのか情報が伝わってきました。 やはり彼は愚弟に巻き込まれたようです。 なんて哀れな… さて、居場所はわかりました。 私も向かいましょう。 私はそう考えながらライブラリーを後にしました。
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