僕に教えてくれ

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「ジュリアン」 「はい」 燕尾服の男が返事した。 この男は“ジュリアン”だ。 といっても外国人ではなく、樹里庵 弘(ジュリアン ヒロシ)というれっきとした日本人だ。 谷崎家の執事をしている。 「これからスペイン語だっけ?」 ジュリアンが手帳を開く。 「はい、これより17時からスペイン語の先生がいらっしゃいます」
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