お地蔵さん

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お地蔵さん

クラスメートの藤原君がおかしいことな何ら違和感を感じなくなってきた今日この頃。 晴れて俺らは最高学年となったわけだが、受験やら就職やら面倒なことで忙しくなるのもまた事実。 なら今の内に遊んでおこうと、俺は仲間たちと集まった。カラオケにする?ボーリング行く?と高校生らしい会話をしていた俺だが、その集まりに藤原君がいたことによって事態は変わった。 「心霊スポット行かね?藤原いるし」 と、誰かが言い出したのだ。みんなも何故かノリノリで、藤原君はもちろん満更でもなさそうな表情をしていた。 「やめようよ!!藤原君の存在でもう充分じゃん!!」 と俺は止めたが、好奇心に火がついた皆を止められるはずもなかった。 そして、地元では割りと有名なアパートに行くことになった。心霊スポットというより、自殺の名所っていうか、過去5年の間に4人も自殺してるアパートだ。 激しく怖い。てゆうかニヤついてる藤原君が激しくキモい。 しかしみんな気にする様子もなくアパートに入って行った。階段を踏む度にギシギシと嫌な音が鳴る。正直幽霊より階段が壊れたほうが怖いなあと思った。 そのとき、 「ねえ?佐倉。あれは何かな?」 嫌な笑顔を浮かべた藤原君が指差した先には、小さい祠が見えた。アパートの前の角にちょこんとある。 「何って…祠じゃん」 それ以外なんだってんだ。と言い返すと、藤原君は嫌味なくらいおおきくため息をついて、 「馬鹿以外の何者でもないねお前。その隣りだよ。」 と失礼なことを言った。内心ムカつきながら目線を移すと、男の子が立っていた。 俺達と同い年くらいだろうか、暗くてよく見えないが確かに男の子だった。 「男の子でしょ。それが何」 再び言い返すが藤原君は心底あきれた顔で言った。 「あの男の子が手に持ってるもの、何かわかる?」 この暗いのにわかるかよ、と言いつつ目を凝らして見て見る。すると、彼の手に丸いものが握られてるのが見えた。 嫌な予感がした。 「もしかして…」 それはどう見ても、お地蔵さんの首だった。そして、祠のお地蔵さんには首がない。 「キモッ!!ね、早く行こうよ」 あまりの不気味さに俺は藤原君を引っ張って先に行こうとした。しかし 「こっちのほーがキモくない?」 藤原君がにんまり笑って言う。恐る恐る振り返ると、
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