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「そろそろ帰ろう、雪奈」
流れ星が流れ初めてから数十分が経ち、その光景の余韻に浸りながらも少年はゆっくりと腰を上げた。
「うん...」
少女は少しなごり惜しそうな顔をしながらも少年の言うことに従う。
「また、見にこようよ」
少女の心を察してか自身のために言ったのか定かではないが少年は少女に向かってそう言った。
「うん」
少女は先程とは打って変わり笑顔で返事をする。
※※※※※※※※※※※
「このことは2人だけの秘密だから、誰にも言っちゃ駄目だからね」
少年は指を鼻の前にやり、少女に促すように言った。
「うん、分かってるよ~お兄ちゃん」
そう言い歩いていた少女は走り出した。
「なんか焦げ臭くない?」
少女は足を止め少年に聞く。
「あ、ホントだ。今日って何か燃やしたりする日だったっけ?」
少年は少女の質問に答え更に質問で返す。
「うーん、何もなかったと思うよ」
少女は少し首を傾げて、考えてからそう言った。
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