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「うーん」
少年は腕を組み、焦げ臭い理由を考えながら歩く。
「え....」
そして、少年は目の前の光景から理由を察する。
「村が......燃えてる」
唖然とした表情から少年は声を漏らした。
「え、お兄ちゃんどうゆうこと?」
少年の言ったことが理解出来なかった少女は少年に訪ねる。
「雪奈....前を見て」
少年に言われ少女は前を見る。
そこには....いつもの村の様子ではなく、家々は焼けただれ、広場は木々の破片に埋め尽くされるという変わり果てた村の姿があった。
「え、なんで..なんで村が燃えてるの?分かんないよ、お兄ちゃん」
少女今にも泣き出しそうな声で少年に訪ねる。
「僕にも分かんない....」
少年はかすれた声で返答する。
「....お父さんやお母さんを探そう」
少年は少女をあやすためか、自身を保つためか分からないが話題を変える。
そして、少年と少女は手を繋ぎながら、父と母が生きていると信じ変わり果てた村に足を踏み入れた。
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