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「うっ」
村に足を踏み入れた瞬間、少年は声を漏らす。
「お兄ちゃんなんか変な臭いがする...」
少女は少年にそう言った。
「雪奈これを鼻に」
少女にそう言われた少年はズボンのポケットから布を出し少女に差し出す。
少年はというと既に布で鼻を押さえている。
どうやら少年も何か臭っていたようだ。
「分かった」
少女は返事をし、布で鼻を押さえ付ける。
「雪奈走るよ?」
少女が布で鼻を押さえたのを確認し、問いかける。
「うん...」
「まず、僕達の家に行こう」
そう言って、少年は少女の手を持ち走り始めた。
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