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   ……目が覚めると私は〝闇〟の中にいた。  一筋の光も無い闇。そして吐き気を憶えるほどの異臭がこの場所には充満している。  何度かあたりを見回してみたが、出口や自分が入って来たであろう入口すらこの空間には無い。  危険を感じ、逃げ出そうと何度か試してみたが、体が拘束されているのか、かろうじて手足が少し動く程度だった。  ……もう どれくらいの時間ここにいるんだろう  脱出する事を諦め、静かに 死を受け入れようとした時、私を一筋の光が照らした。
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