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ある少年が友人と歩いていると,グニャリと何かを踏んだような感覚があった。
足下を見ると,黒い皮の手袋が落ちていた。
踏んだ感触と,見た感じから中には手首が入っているようだった。
立ち止まっていると,友人が
「どうしたんだ?」
といって皮の手袋を拾った。
「なんだ,ただの手袋じゃん」
友人が手袋の中を覗きこみながら言った。
「そんなハズは………。」
少年が戸惑いながら友人を見ると,
友人の肩の上で手首がクネクネと奇妙にうごめいていた。
それを見て驚いた少年は友人を置いて走って逃げ出した。
その次の日,友人の死体が発見された。
友人の首には締め付けられたような手の痕がクッキリと残っていたという。
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