壊れゆく私

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季節は夏― 仕事に行けなくなり2ヶ月が経とうとしていた。 通院ができなくなるほど身体は痩せこけ、33キロまで落ちた。 私は私でなくなっていた。 話せない。 あれから誰とも話していなかった。 母 「美菜?おはよう。ご飯置いておくから、食べや?」 母からの言葉に反応ができず眠っているふりをする。 私は私の中に閉じ込められたままだった。 話したいのに話せない。 精神的ショックから立ち直る事ができない。 何件病院に行っただろう… 解離というだけで診察すらしてくれない病院もあった。 正反対の事を言う医者。 病院自体慣れていない私達家族には、何を信じていいか分からなかった。
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