姫君は気高く美しく

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……―――グシャ 突如握り潰された最後の一枚。 「………朱鷺…」 「…八雲………」 普段は噛み合わない朱鷺と八雲の声がほぼ重なる。 「「…―――逃げるか」」 顔を見合わせた二人が思った事は重なり言葉を呟くと共に同時に頷く。 「待てよ…」 立ち上がった二人の首根っこを紫華が掴む。 ギギッと固まりながら二人が目を向けた先には案の定飛びきりの笑みを口元に浮かべた紫華が居る。 ただし目は笑って居ない。
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