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そんなことばかり考えていた、深夜三時。突然、携帯が喚き出した。表示される名前を見れば、アキヤマさんからの電話だった。
「もしもし」
「ヤバイことになったみたい。嫌な予感がする。早く来て。急いで!!!!」
それだけ言うと、アキヤマさんは電話を切ってしまった。どこに行けばいいのかも言わないで。
でも、何故だろうわかっていた。ナナシの、あの家だ。僕はパジャマのまま家を飛び出して自転車を必死にこいでナナシの家に向かった。
道の途中、アキヤマさんと出会った。アキヤマさんは僕と同じような出で立ちで、ガタガタ震えていて、顔面蒼白だった。
「どうしたの!!ナナシは!?」
「わからない。わからないけど、ヤバイ。ヤバイよ、どうしようもない。どうしよう。」
いつも冷静なアキヤマさんが動揺している。どうしてしまったんだ、何が起きたんだ?わからない。
僕はアキヤマさんを後ろに乗せて再び走り出した。すると。
あああああああああああああああああああああああの女があああああああああああああああ悪いんだあぁああああああああああぅううあぁあああああああああのおおおおおお女がああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
濁ったようなどす黒い声が聞こえてきた。 アキヤマさんかと振り返ると、アキヤマさんは鬼のような形相で
「は や く は し っ て !!!!!!追 い つ か れ る!!!!!」
と叫んでいた。
その後ろ、僕の自転車の後輪のやや後方に、四つん這いになって走ってくる女がいた。
目は窪んでいるのか穴が空いてるのか真っ黒くて、口は縦におおきく開かれていた。
そしてものすごいスピードで走ってくる。怖かった。怖くて怖くて仕方なかった。声は近くなるような遠くなるような状態を繰り返している。
ハッキリと呪いの言葉を吐きながら。
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!!!!!!!!!!!!!!!」
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