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「片倉(カタクラ)ー」
自分を呼ぶ声。
視線を向ければ、同じ陸上部員が立っていた。
「ミーティング始まるぞー」
「おう」
片手を上げ答え、そちらへと向かった。
部員と部室へと歩きだす。
「つうか、寒いのによくやるなぁ…」
「走ってるうちに暖かくなんじゃん」
「そうだけどさ…あっ、ほら雪」
「ん?」
上を向けば、舞うように雪が降ってきた。
「本当だ…」
練習は外から中へと変更だろう。
ちょうどよかったのかもしれない。
もう彼はいないのだから…。
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