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【言霊】
古代、ことばが持つとされた霊力。
言葉に宿ると信じられた、言霊。
昔の人間達は誰しもが持っていたとされた、力。
言霊を自在に操る者は"言霊師"と呼ばれ、昔は国を治める程強大な力を持ったという。
しかし、いつしかその力は薄れ、言霊を扱える言霊師も自然と消えていった。
戦国時代。
日本が迎えた戦乱の世。
すでに廃れた力となっていた言霊。
だが、その中で凄まじい力を持つ"言霊師"がいた。
…それが、我が主だった。
誇り高き、言霊師。
我は待ち続けているのだ。
我が主に、許してもらう為に。
我が主が、自らの罪から解放され、
新しい命として、この世に生まれ落ちるまで…。
幾百もの、季節を眺めながら…。
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