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「にしても、晴…その…すごい格好だな?」
『は?なにが?』
理事長室に向かう途中、突然祐が変なことを言い出したので、つい聞き返してしまった。
「いや…。だってお前、メガネとか…」
『あぁ、やっぱり』
説明するの忘れてた。
実は俺ね、理事長である叔父さんの命令で変装ってのをしてるんだ。
なんでも襲われるだとか。
俺には全く意味がわからないや。
だから今、俺は黒髪でボサボサのカツラに、普通はありえないようなビン底メガネを装着してる。
いやぁ、我ながらキモイ。
『うーん。強いて言うなら、理事長の趣味?』
うん。俺間違ったこと言ってないよね!
「…はっ!?ありえないだろ。あの理事長だぞ?」
え…?祐は叔父さんの事どんなだと思ってんの?
…叔父さんと言えば
俺を見る度に抱きついて「愛してる」とか言ってくるし
先月泊まりに来たときなんか、風呂上がりの俺を見て「いやらしい」だの「色気むんむん」だの言ってきて、突然鼻血だして倒れたし。
今思えば、叔父さんって少し変わってる…
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