出会いは突然に…

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志保里は「せっかくですからカラオケ歌いましょうよ」と言ってきた。この店にはカラオケもあったのだ。志保里はデュエットをせがんできた。暢彦が選曲に悩んでいると「KAMEN歌いましょうよ。倖田來未とカールスモーキー石井の…」と言ってさっさと選曲してしまった。 歌詞の中に「確かに俺は年上さ…」という部分があったが暢彦はとっさに「年下さ…」と歌詞を変えて歌った。それを見た志保里も嬉しそうだった。 歌い終わってから暢彦と志保里はお互いに身の上の話をして打ち解け合った。お互い何と呼ぶかの話になり志保里は「あたしはシオリンでいいよ」と言った。暢彦は「年上の人を呼び捨てにはできませんよ…」と言いかけると志保里は「あたし、年上に見えないでしょ!」と言い切った。またも暢彦は何も言えなくなっていた。そして閉店間際お互いの連絡先を交換して二人は別れた。
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