近づくふたり

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その次の日の夜。また志保里からメールが来た。「来てくれたら嬉しいなぁ😆」と。 暢彦は他に予定もなくつい、「明日行くから」とメールしてしまっていた。しばらくしても返信がなかったため暢彦は眠りについていた。 その翌日。暢彦が夕方携帯をチェックしているとメールが入ってきた。「昨日はお客様の接客でなかなか💌返信できませんでした。今日は何時頃来る予定ですか😃?」と志保里からだ。 「参ったなぁ」と暢彦は呟いた。同じ科目を受け持つ教師が体調不良で休んでいて定期テストの問題作成を急に頼まれたのだ。 あと二時間はかかりそうだった。とはいえ嘘はつけない暢彦は正直に「急な仕事で時間がかかる」と志保里にメールした。 早いもので数分後に返信が来た。「わかりました😃。待ってます💕」と書いてあった。暢彦は苦笑いした。店に来れないかもしれないという意味が分かっていないのか、無邪気なメールだった。しかし暢彦の気分は乗り出して9時前には終わらせていた。暢彦は志保里を驚かそうと思い予告しないで店に行ってみることにした。 店のドアを開け暢彦は右手を上げて「やあ」と挨拶した。今日は志保里だけでなく里絵もいた。
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