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ボブカットに天然パーマ。フワッとした髪に隠れた額。
悠介はそこに唇を当てて天使に勝る甘い微笑を浮かべた。
星輝が固まる。いつも悠介は気まぐれなのだ。
「また明日な、星輝。失礼しました、空斗さん、多海さん」
星輝のが2つほど年上だ。今年高校2年生。
悠介は中学3年生。でも、悠介の方が星輝より大人である。
星輝は何度悠介に丁寧に扱われても慣れる気配がない。
「……き、気をつけて……帰ってねっ」
「うん。家に着いたらメールしても良いか……?」
「う、うんっ! メール、待ってるねっ!」
赤面している星輝よりもこれを見せ付けられている両親の方がよっぽど恥ずかしかった。
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