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「くーみー……空と海……。奥さんは罪人だねぇ……」
「……」
「当て字だけど……僕と多海の子どもで―――空海……」
子どもの命名権は梶原家では妻に与えられたらしい。
酒の無くなったグラスを光に当てながら空斗はブツブツ言う。
終いに「酒」と真一にグラスを突きつけた。
「おかわりぃ~」
「はぁ……もう、止めたら?」
「……」
「……分かった、分かった」
「いぇーい」
「ったく、明日、頭痛にうなされても知らねーからな?」
既に泥酔状態なので焼酎をコーラで割った薄い物を渡した。
ほとんどコーラだがもう、そこら辺の認識も曖昧である。
昔より強くても真一や一般人に比べて弱いことに変わりはない。
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