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ニヤニヤ、クスクス、空斗は最後まで愉快であった。
三日三晩続いた宴も気持ちがフワフワしたままに更けて行く。
空海は真也とずっとべったりくっ付いたままだった。
彼女が幸せになれるなら相手は誰だって良いのだ。
「真一……、僕、真也がとんな風に空海を守るのか……少しだけなら寛容な心で見てあげる……」
「ふっ……そうか……」
「真也が空海のヒーローになるなら……僕は……それを……」
空斗は肝心な部分を言わないまま眠りに落ちた。
誰も起きていない中で真一は様々なことに思いを巡らす。
空斗が最後に言わんとした言葉とは―――未来の幸せを願うものに違いないと真一は相当あまのじゃくな親友に乾杯をした。
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