【3】心、身体、重なって。(貞)

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半ば強引に話が進んで、僕は何だか疲れてしまった。   渚の突拍子もない提案はいつものことなんだけど…昼にあんなの見ちゃったから、何か変な影響受けてそう。     『(まさか…そういうこと、するつもり…?)』     渚はと言えば、珍しくぼんやりと考え事をしている。   …僕はまさか今日、貞操を奪われるのだろうか。     『シンジくん?着いたよ』   『ぇ…あ、ごめん』     色々考えてたらいつの間にか渚の部屋の前。 …ヤバい。今更緊張してきた…     『シンジくんどしたの?もしかして具合悪い?』   『ぇ、あ、いや、大丈夫!//ごめんごめん!//』     心臓がヤバい。 渚が近くに来る度にドキドキする。   何で?僕、渚のこと友達としか思ってないんじゃなかったのか!?//   部屋に通され、座って、渚が話を始めても。   僕のもやもやした気持ちはずっと渦巻いていた。     『…でさ、シンジくん。学校での話の続きなんだけど』   『ぁ…うん//』   『あの2人がしてたのってセックスだよね?』   『…そ、そうだね//でも僕らには関係ないだろ?//』   『だって僕らにそっくりな2人がセックスしてるんだよ?ちょっとは意識しちゃわない?』   『そ、そりゃ…ちょっとはね!//でも彼らは彼らだし僕らは僕らだろ!?//』   『だからそういうことじゃなくて…ん~…何て言ったらいいんだろ』     納得がいかないという顔の渚。 必死に言葉を探してる。   何だよ、何を言いたいんだ…?//   すると渚は何か閃いたようで、僕に近付いてきた。   ちょ、何で近付いてくるんだよ?// 近い近い…っ!// そんな近付いたら…!//     『一番わかりやすい方法考えついたから、これで伝えるね』     《ちゅ》     『…ッ!!//』     渚の唇は意外と柔らかくて、温かくて…じゃないっ!//     『な、何するんだよっ!//』     あまりに恥ずかしくなって渚を軽く突き飛ばす。 きっと今の僕は、顔も耳も真っ赤になってるに違いない…//   ちらりと渚を見れば、苦笑してこっちを見ていた。  
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